長い恋
その悲しみの横顔は輪廻の影に浸透し、
記憶は再編成されて無常を顕し、
淀む流れにあなたがもつ優しさが溶解し、
私は30年間の心の空白を埋めた、
歌われなかった歌、
すれ違いの青春、
涙はただあなただけの為にあった、
か細いシルエットに街自体がもつ哀愁は反映され、
電車が過ぎ去ってゆく、
あなたはもうこの街を出て行ったのか、
行く先は何処なのか、
痛みを言葉に替え、
誰にも聞こえない音量で小さく叫ぶしかなかったあの頃の自分、
この、
悲しくも優しい水色の心の彷徨は、
いつまでも終わりそうにない。
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