2023年9月5日火曜日

詩人の片想い

詩人の片想い

 

 

美しい彼女は、

昼間八時間カラオケ屋のバイトをして、

そのあと夜に五時間パブのホステスをして働いていた。

 

美しい彼女は、

心が弱く、

いつも無味な運命に流されるように生きていた。

 

美しい彼女は、悲しく、

ひとつの詩の大いなる暗示だった。

私が密かに想っていたことなどは、

彼女には知られる由もないことだった。

 

美しい彼女は、悲しく、

一夜限りの相手の子を身ごもってしまい、

その後どこかに消えて行方知らずとなってしまった。



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