詩マニア君
詩マニア君は徒党を組むのを嫌う一匹狼の内気な不良。
買ったばかりの文庫本の詩集を左手でつかみ、
右手はズボンのポケットに入れ、
孤独で孤高な感じを意図的に演出しながら颯爽と地下鉄に乗り込む。
しかし誰も彼に気づかない。
もうすぐまた冬が来る。
心に燃える創造への衝動。
身構えてるうちに本当にドラマチックになってきた人生のドラマ。その主人公。
それでも確かに憂いを帯びる、
ラブ・カムズ・イン・スパーツな十代後半。
そんな詩マニア君はある意味空回りする時代の良心。
前世での深い繋がりを直感した異国の女に熱烈な恋心を覚えた18の冬。
そんな詩マニア君は、
やっぱりけっこうイイ奴かもしれないね。
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