2022年12月5日月曜日

魂だけが知っている

魂だけが知っている

 

 

雨音と、

カーテンを閉める音とが重なり合い、

遠い過去の、

夜の心の静けさの記憶が呼び覚まされる、

私には人生のすべてが謎だったあの日、

今では問いのほとんどに答えが出ている、

 

ああ、

夢は夢として、

未完成のままがいいのか、

触れたかったものを触れないままが賢明なのか、

 

一昨年の傷は癒えた、

明日の気配はそこにある、

全てが自然な速さで進む、

 

若さとは感受性の奴隷なのか、

老いとは味わい尽くすことなのか、

 

天使の衣を着るチャンスは、

ただ一瞬垣間見ただけ、

 

俗の中に慰安を覚える、

魂だけが知っている。



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