2022年11月20日日曜日

プラトニック

プラトニック

 

 

15の夏、

君が手帳に記した悲しみの言葉、

かなわぬ恋の微熱、

疲れ果てた肉体、

針金のように細かった身体と、

それで精一杯支え続けた夢、また夢、

そう、

あの頃はまだ何ら始まってさえいなかった、

 

言葉を交わすことすら一度もないまま、

ぼくの前から消え去った彼女、

その後何十年でも考えさせられた、

プラトニックのヒントだけを残し。

 

愛の夢、

希望の果て、

全ての細胞でもって合わさることを望んだ青春。

 

長いトンネルを潜り抜けて、

大粒の涙だけを残し。



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