2022年11月20日日曜日

まぼろしの季節

まぼろしの季節

 

 

同世代、同時期、同じ場所、

仮初めの友情だったのかもしれないが、

それでも満ち足りていたあの日、

共感し、すれ違いし、

ある者たちは恋し合い、肉交し、

孤独者だけはとぼとぼ歩き、

あいつは逃げてひとり戸惑い、

フライングした宴、

それは誰のためだったのか、

 

時間は流れ、

取り返しのつかぬ宝の季節の偉大さに狼狽え、

涙はすでに遅すぎて、

もう遅すぎて、

老いてゆく心に青春の水は冷たく、

不意にやってきた麻薬中毒のように、

想い出の跡地に夢遊病患者は彷徨う、

すべてはまぼろしだったと片付ければいいのか、

しかしそれはただの歓迎されない・・・?



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