まぼろしの季節
同世代、同時期、同じ場所、
仮初めの友情だったのかもしれないが、
それでも満ち足りていたあの日、
共感し、すれ違いし、
ある者たちは恋し合い、肉交し、
孤独者だけはとぼとぼ歩き、
あいつは逃げてひとり戸惑い、
フライングした宴、
それは誰のためだったのか、
時間は流れ、
取り返しのつかぬ宝の季節の偉大さに狼狽え、
涙はすでに遅すぎて、
もう遅すぎて、
老いてゆく心に青春の水は冷たく、
不意にやってきた麻薬中毒のように、
想い出の跡地に夢遊病患者は彷徨う、
すべてはまぼろしだったと片付ければいいのか、
しかしそれはただの歓迎されない・・・?
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