2022年11月8日火曜日

久遠

 久遠

 

 

誰なのかはわからぬが、

どこか懐かしい横顔だった。

景色の中に慈愛を滲ませ、

彼女はぼくの魂の来歴を見守った。

それは悲しげにみえてしまうほど優しさに溢れていた。

遠い過去から連なる、

二人の交錯する人生。

彼女は久遠の妻であり、母であり、妹であった。



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