不良娘
17の頃、
いつも駅ですれ違っていた、
細く長い脚の、
茶髪で化粧の濃い、
あの不良娘が大好きだった。
彼女はまだ若く、
それなのに悲しい沈んだ瞳をしていた。
彼女が見つめている向こう側がぼくにはうかがい知れなかった。
そこに何があるのかが、わからなかった。
彼女の悲しさはどこから由来するのか、
彼女が夢見たものは何だったのか、
彼女が人生で願ったものは何だったのか、
そのすべての謎が、
ぼくのその後の人生の命題となった。
ある日を境に、
彼女はもう駅には来なくなってしまった。
彼女こそがぼくのインスピレーションだった。
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