2022年11月9日水曜日

不良娘

不良娘

 

 

17の頃、

いつも駅ですれ違っていた、

細く長い脚の、

茶髪で化粧の濃い、

あの不良娘が大好きだった。

彼女はまだ若く、

それなのに悲しい沈んだ瞳をしていた。

彼女が見つめている向こう側がぼくにはうかがい知れなかった。

そこに何があるのかが、わからなかった。

彼女の悲しさはどこから由来するのか、

彼女が夢見たものは何だったのか、

彼女が人生で願ったものは何だったのか、

そのすべての謎が、

ぼくのその後の人生の命題となった。

ある日を境に、

彼女はもう駅には来なくなってしまった。

彼女こそがぼくのインスピレーションだった。

ぼくは青春の光と影を同時に見失った。



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